2025年9月4日(木)主要ニュースまとめ

2025年9月4日(木)主要ニュースまとめ(日本・海外)

🏛 政治・外交・安全保障

  • 米政権:関税の違法判断を最高裁に上告へ
     トランプ政権が非常事態権限(IEEPA)で発動した広範な関税について、控訴審で違法判断。政権は最高裁の迅速審理を要請する方針。仮に最終的に違法確定なら、徴収済み関税(約658億ドル)払い戻しの可能性が論点になります。セクション232等の代替手段も模索。貿易政策の先行き不透明感が続きます。Reuters
  • 米国の金融・通商不確実性、企業・家計に重し(ベージュブック)
     FRB地区連銀報告は「景気・雇用は概ね横ばい、物価は緩やか上昇」。関税・政策不確実性で先行き慎重、賃金の伸びが物価に届かない声も。9月FOMCの0.25%利下げ観測が強い一方、政権のFRB介入で独立性懸念がくすぶります。Reuters
  • 対治安:メキシコ麻薬組織への作戦を拡大へ
     米政権は今後の対カルテル作戦拡大を示唆。国境治安・移民・麻薬対策が秋の政治テーマに。Reuters

💹 経済・金融(市場を俯瞰)

  • 長期金利急騰・金が最高値圏
     世界的に超長期ゾーンの金利が上昇。日本の30年国債は過去最高の3.28%を付け、米30年は5%再トライ。財政赤字・大量国債増発への懸念が背景。金は3,500ドル超の史上高値圏で“安全資産”需要が続伸。Reuters+4Reuters+4Reuters+4
  • 為替:ドル/円は148円前後
     午前の外為では148.12円近辺(15分遅延)。長期金利高とFRB利下げ観測の綱引き。Reuters
  • 日本の財政:各省概算要求が過去最大(約8310億ドル
     金利上昇と政策不確実性の中で、来年度要求が過去最大。利払い負担の増勢が焦点。Reuters

🏠 社会・国内経済

  • 日本の物価と成長の足取り
     7月コアCPIは**+3.1%と2%目標を上回り持続。2Q実質成長年率+1.0%**(一次速報)で、個人消費は小幅増。賃上げ・実質所得の改善が秋以降の鍵。Reuters+1

🇨🇳 中国情勢

  • サービス業PMIが15カ月ぶり高水準
     製造業不振の一方、旅行関連などに支え。とはいえ利幅は薄く、不動産不況の重石は残る。自動車産業の過剰設備問題も顕在化。Reuters+2Reuters+2

こちらは、2025年9月3日に北京で行われた「抗日戦争勝利80周年記念」軍事パレードに際して、習近平(中国)、プーチン(ロシア)、金正恩(北朝鮮)の三首脳が並んで登場した際の写真です。


出席した首脳とパレード概要


軍事パレードの見どころと意図

  • 最新鋭兵器の披露
     極超音速ミサイル、核戦力の三位一体(陸・海・空のミサイル)、ドローン(空中および水中)、無人偵察機など高度な装備が一斉に登場。米空母を想定した目標への攻撃能力を持つ極超音速ミサイルも含まれます。ザ・ガーディアンElHuffPostAl Jazeera
  • 演出と外交的意味合い
     このパレードは、中国の軍事力と国家としての団結力を世界にアピールするものであり、覇権主義に対抗する多極化構造の構築へのメッセージとされています。ウォール・ストリート・ジャーナルElHuffPostザ・ガーディアン
     西側国首脳は大半が欠席し、中国・ロシア・北朝鮮という非西側の強調された構図が浮き彫りとなりました。ザ・ガーディアン+1ElHuffPost
  • トランプ氏の反応
     米国・ドナルド・トランプ前大統領は、自身のSNSで「米国に対して共謀している」などと皮肉まじりにコメント、かつ式典でのアメリカの貢献に対する言及がなされたことを批判しました。Diario ASニューヨーク・ポストABC News

背景分析と見通し

観点意義・影響
対中立場の明確化習近平にとって、国内外に向けて「共産党と中国の威信」を示す重要な演出。
ロシアとの連携強化プーチンの参加は、ロシアの孤立回避と中国との戦略的協力姿勢の象徴。
北との関係深化金正恩の同行は、軍事・外交での親密さと後継体制の内外への露出を兼ねる。
西側との対立構造の顕在化出席国構成から、中国主導のブロック感を鮮明化。西側との溝を際立たせる。
国内世論の反響一部では華やかさへの疑問も。中国国内で経済低迷に対する不満があり、過去の高揚感とは異なる反応も見られます。JBpress(日本ビジネスプレス)

🇰🇷 韓国情勢

  • 8月輸出は予想下振れ
     対米向けが関税影響で低迷、全体は前年比+1.3%にとどまる。来年度はAI投資を軸に拡張予算へ。対米通商・防衛交渉は停滞気味。Reuters+2Reuters+2

⚽ スポーツ

  • 直近の国際大会日程等に目立った“本日付”の大型ニュースは限定的。ただしWBCの日本国内配信権(2026大会)はNetflixが独占という先週の動きは、野球ビジネスで注目点。Reuters

🎬 芸能・文化

  • 本日は“決算・市場”主導の報道が多く、エンタメのビッグヘッドラインは相対的に少なめ。足元ではヴェネチア国際映画祭が開幕中で、日本勢の受賞・話題性に注目。Reuters

🍚 「米(コメ)の価格」動向(国内・国際)

  • 国内小売:平均価格が3週間ぶりに反落
     8/24週の平均は5kgあたり3,776円(前週比▲28円)。新米の店頭入りで高止まり圧力は残るが、政府備蓄放出の延長が下支え。Nippon
  • 政府対応:備蓄米を“5kg=2,000円”水準で放出へ
     急騰対策として30万トン放出と物流支援。選挙前からの対策継続で、秋の供給タイト感を和らげる狙い。Reuters
  • 国際市況:タイ5%はおおむね390〜410ドル/トン帯
     年央時点で390ドル±10を想定する見方。直近は輸出・通貨要因で上下。日本の輸入・外食用価格にも波及。Reutersバンコクポストライスニューストゥデイ
  • 構造論点:不作と在庫減で昨年から高値基調、私的在庫は過去最低圏の報も。秋の作柄・台風動向、政府の出荷調整とSBS輸入のさじ加減が価格弾力を決めます。フィナンシャル・タイムズNippon

🔎 きょうの視点(1分要約)

  • 金利上昇×財政不安がグローバル市場のキーワード。日本の超長期金利は過去最高水準に達し、内外の利払い負担が投資家の主関心。Reuters
  • 米関税の法廷闘争で通商不確実性高止まり。サプライチェーンと価格転嫁の見通しに直結。Reuters
  • 日本の米価は政策対応で一旦の落ち着きも、新米出回り・台風リスク・備蓄放出の速度で秋口の再上昇余地を点検。NipponReuters